るるる♪2年目1回目は畑おこし!家庭菜園の基礎もお勉強!
活動レポート | 2013.05.31
2013年5月25日「るるる♪キッチンガーデンくらぶ」の2年目第1回のイベントに参加しました。
農家にできることは"土壌"の環境を整えること
まずは、1・5ファームの長良幸さんによる座学から一日がスタートです。長さんは「自然からの贈り物で人々は農産物を作り続けてきた。土壌・大気・水の三つの宝のうち、農家にできる仕事は土壌に関わること」と仰います。その三つを循環させ豊かな実りを生産する有機農法を用い、現在は、馬鈴薯、ブロッコリー、ささげ、チンゲンサイ、トマト、なす、小豆、蕎麦など20数種類の野菜を栽培しているそうです。
今回は「有機栽培で家庭菜園」をテーマに、有機農業の基礎や石狩の土壌や、空気、水質、そして私たちの生活や環境まで話は多岐に亘りましたが、「有機農業とは何か」をわかりやすく、ジョークを交えて説明して下さいました。
ところで、長さんが使用する緑肥は自家製。理由は、買ってくる肥料は「何を使用しているのか」が不明なことが多いから。そのため、育てたひまわりを肥料にしたり、知人が育てている鶏の糞を使うそうです。また農薬も基本的には不使用ですが、葉ものに青虫がつくと壊滅状態になってしまうため、BT剤だけは必要に応じて使うとのことです。害虫・益虫それぞれのバランスが大切なんですね。
堆肥の作り方やマルチの種類などの話にぐいぐい引き込まれて「なるほど!できそう!」とも感じたのですが、ここで長さん曰く、「口で説明して理解してできるものではない、一度やって感覚で憶える作業ですね」。な、なるほど~...でもそのやってみるっていうのも、どうしてなかなか難しいです、長さん。
試行錯誤の家庭菜園には疑問がつきもの
参加者のみなさんの多くが家庭菜園を行っていらっしゃるとのことで、1時間ほどの講義につぐ質疑応答では、矢継ぎ早に"体験を踏まえた"質問が飛び交いました。トマト苗の選び方、マルチの方法、肥料や石灰のこと、堆肥作り、葉ものの病気のことなど、実際に栽培をしているからこその具体的な質問ばかり!
なかには、「昔、母が農業をしており、今は私がその方法を踏襲しながら試行錯誤で家庭菜園をしているが、その方法でよいのか?」や、「孫が私の野菜を楽しみにしていてくれる。ところで、トマト"あいこ"の食べ撒きでたくさん収穫できたが、味が全然違うのはなぜか」といった内容の質問も。でも、長さんはどんな質問にもわかりやすく明快な答えを導きだしてくれました。
ここで長さんからのアドバイス!
■アブラムシ:牛乳で霧吹きするといなくなる(低脂肪も可)。2〜3日後にまだいれば再度吹く。葉の裏もきりふきを忘れずに。
■ワラジ虫:藁や畑に出ていても問題なく、その糞が堆肥となる。気になるなら、畝を作って植えると水分が多くなりすぎずにワラジ虫も減る。
■植物の病気:50倍に希釈した食酢をふきかける(木酢は成長を抑えてしまう)
■石灰の撒き方:日本の土性質は酸性のため、アルカリ性を必要とするほうれん草などの栽培には必要だが、野菜には包容力があるので「酸性が強すぎて作物が育たない」という環境でなければ必要ないと思う。それに石灰も化学肥料も土を固くするし、アルカリ性にすることで土着の微生物が影響を受けるように、私は思う。
たっぷり2時間の講義を経た後は、みーやんがワンウィークシェフを担当する【地域食堂きずな】のお弁当でお昼ご飯。待ってました!食べ物の話いっぱいでお腹ぺこぺこだったのです。オムレツやホタテの紐を使った煮しめ、田楽や鶏の唐揚げタルタルソースなど、みなさんとおいしく楽しく輪になって頂きました。
そうそう、食事中も種まき&苗植えに関する映像資料が流れており、みんなからは何度も「へ~!」と感嘆の声が漏れていましたねえ。
愛情かけて水かけない!?
さて、ご飯を終えたら早速みんなで「るるるの畑」へ移動です。出迎えてくれたのは元気な白い幼虫。何に成長するのかな?虫が活発に活動しているだけあって、畑の土は温まっており、地面についたジーンズの膝にもその温度が気持ちよく伝わってきました。
まずは、㈱丸三ホクシン建設さんが提供して下さった木製ベンチに腰掛けて作戦会議です。「どこに何を植えるか」を全員で確認し、午前中に勉強したことを思い返しながらの実践しますよ~。みなさん、ちゃんと憶えているかしら?
ウォーミングアップも兼ねて、一斉に土おこしです。鍬ってけっこう重いものですね。...腰にきます。
続いてはマルチを敷きます。これもみんなの協力が必要な作業のひとつです。「右に寄っちゃってるから、もっと左、左!」とマルチを敷いて行く人に、手振り身振りで合図を出していますね。
最初の野菜はとうもろこしです。株間30cmに3粒ずつまいていきます。
「マルチに、種を植える穴あけちゃっていい?あけるよ?いい?」
「とうもろこしの種って、3粒ずつ撒くんだっけ?」
「種の株間は30cmだったよね?」
「知識だけはあるんだけどね~」
「そうそう、でも大体30cmでいいのよきっと」
和気あいあいと大きな笑い溢れる石狩の畑に、やわらかな風が吹き抜ける一瞬です。
続いては隣のゾーンにかぼちゃの苗を植えます。植物自身が根を伸ばして地中の水分を吸い上げるよう、植えた苗には水を遣らないので、植え穴の土がちゃんと湿っているかを確認します。そう、「愛情はたっぷりかけますが、水はかけない」のです。そして、茎や根を傷つけないよう苗の根元を押し付けず、周辺に土を盛っていきます。みなさん、真剣です。
もうひと踏ん張り、トンネル張り
子供たちもマルチを敷いたり、苗を植えたりしながら、体をいっぱい使って動いていました。でもちょっと疲れたら、お姉ちゃんが「一緒に遊ぼうよ」と声をかけます。これは、え~っと、たしか「砂と石のシチュー」を作っているところだったかな?おいしそうに作ってたね。
そしてシチューに欠かせないじゃがいもの種芋です。なんと遠軽から送って頂いたという種芋は様々で、「北あかり」や「男爵」「メイクイーン」などのお馴染みのほか「インカパープル」「シェリー」「シンシア」など、初めて聞く銘柄も混じっていましたよ。
長さんも「株間を計るのには、こうやって一定の長さの棒切れを用意しておくといいんだよ」と教えて下さり、みなさんここでも「なるほど~」と感心しきりです。
そして最後は大事なトンネルづくり。ここでも全員の共同作業です。幅をあわせて、端を押さえて、全体確認をしながら順々にネットを張っていきました。
開始から2時間が経過する頃には、みなさんすっかりベテランになっていて、自然と役割分担が行われました。最初の笑いが減って黙々と作業を行った結果、トマトやピーマン、なすなどの苗も植えることができました。
基礎から教えて頂いた家庭菜園のポイント。
「今まで何年も自分で畑をやってきたけど、本当はこんなふうにやるものなのねえ。知らなかったわぁ」という感想も出てきたりして、参加者のみなさんはそれぞれに有意義な時間を過ごされたようです。本当にお疲れ様でした。
それにしても今から収穫時期が楽しみでなりません。
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